推薦図書




理科への興味を深めそうな本


良書を手にすると、成長の糧になります。よくない本に引っかかっていると、年月を浪費します。理科、とくに生き物へ関心のあるみなさんが、人生の早い時期に良書と出会えることを願います。このページでは、私が「読書に時間を割いても損はなかった!」と思える文献を挙げています。書庫を整理しながら、少しづつ追記していく予定です。難易度は、★:子供でも絵を見て楽しめる、★★★★★:専門知識があったほうが楽しめる、程度の目安にしてください。


タイトル著者発行元コメント難易度分類
ツノゼミ 丸山宗利 2011 幻冬舎 ツノゼミの写真集。形態の放散を眺められる。写真は丁寧に加工されていて見やすい。近年の昆虫図鑑では、白背景かつ深度合成が当たり前になってきた。甲虫の多様性がひいきめだという表現に同感だったが、本書を見てそんな気分は吹っ飛んだ。 写真集
The Timber Press Guide to Succlent Plants of the World Fred Dortort 2011 Timber Press 多肉植物の総説で、テキストの中にカラー写真が散りばめられている仕様。野外での生態写真の他、ところどころ栽培個体の写真。ほとんどの写真は、その植物がどのような特徴を持っているのか理解しやすいカットである。 ★★ 教科書
Succulent Flora of Southern Africa (revised edition) 文章と写真: Doreen Court 2010 Struik Nature 南アフリカの多肉植物図鑑。モノクロの解説ページ群と、フルカラーの写真ページ群が交互に出現する形式。おなじみの科をひろくみわたすのに最適(充実しているのはMesembryanthemaceae, Crassulaceae, Euphorbiaceae, AsphodelaceaeとStapeliads、分類名は目次のまま)。各種についてくわしい解説文。写真は野外の生態写真が主で、多くは開花をねらって撮影しているこだわり仕様。A4くらいのサイズで336p、約1.5kg。 図鑑
種の起源(上)
種の起源(下)
(光文社古典新訳文庫)
ダーウィン / 翻訳: 渡辺政隆 2009 光文社 新訳。「原」ではなく「源」を採用している。コメント追記予定。 - 古典
アブラムシ入門図鑑 松本嘉幸 2008 全国農村教育協会 アブラムシの生体写真による図鑑。微小または軟質な節足動物を、液浸標本にしてから同定するとなれば、素人には敷居が高いものだ。この図鑑は野外で生体を同定することに目的をおいており、挑戦しやすい。寄主植物の科からアブラムシを検索できるので便利。虫こぶの情報もある。近似種の欄には、よく似た種類との見分け方も紹介されている。第3部以降の情報が熱い。 ★★★ 図鑑
Cacti, Agaves, and Yuccas of California and Nevada Stephen Ingram 2008 Cachuma Press カリフォルニア州からネバダ州にかけての、サボテン科・アガベ属・ユッカ属のガイドブック。鮮やかでみずみずしい現地写真が豊富。とくにサボテン科の開花写真が充実。付録には同定の難しいウチワサボテン類のデータ(刺長や刺座あたりの刺数)が掲載されている。 ★★ ガイド
Cacti of Texas
A Field Guide
A. Michael Powell, James F. Weedin, Shirley A. Powell 2008 Texas Tech University Press テキサス州のサボテン科に関するガイドブック。とくにOpuntia, Echinocereus, Coryphanthaが充実している。分布図が掲載されており、種によって州全体バーションと、Big Bend National Park以北拡大バーションが使い分けられている。ほとんどは後者採用で、北西はEl Paso、東はAmistad National Recreation Areaまでが示されている。巻末に同定のための資料が付く。 ★★★ ガイド
菌類のふしぎ 国立科学博物館 2008 東海大学出版会 菌類のふしぎ(2014 第二版)細矢剛 が発売されている。コメント追記予定。 ★★★ 専門書
植物が語る 放射線の表と裏 鵜飼保雄 2007 培風館 コメント追記予定。 ★★★★ 専門書
Storey's Illustrated Guide to
Poultry Breeds
文章: Carol Ekarius / 写真: Adam Mastoon, Robert Dowling, Andris Smits 2007 Storey Publishing すぐれた写真の家禽図鑑。綺麗な個体を、落ち着いた雰囲気のスクリーンの前で撮影しており、品評会に行った気分になれる。画質は非常にシャープなものが多い。ニワトリは60%程度で、ほかにアヒル・ガチョウ・シチメンチョウ等などの家禽もとりあげる、たまらん仕様である。【書庫S】 図鑑
Pitcher Plants of the Americas Stewart McPherson 2007 The McDonald and Woodward Publishing Campany アメリカ大陸におけるサラセニア科の総説で、野外の生態写真が豊富。分布情報あり。種内変異を写真付きで解説。Brocchinia, Catopsis, Darlingtonia, Heliamphora, Sarraceniaの各属について章がある。とくにHeliamphora, Sarraceniaはかなりのボリューム。 ★★★ 図鑑
タカラガイ・ブック 池田等, 淤見慶宏著 / 写真: 広田行正 2007 東京書籍 タカラガイ科の図鑑。成長にともなう貝殻の変化が示されていておもしろい。また、別角度の写真や種内変異も紹介されていて親切。 図鑑
藻類30億年の自然史 第二版 井上勲 2006 東海大学出版会 小さな藻類から発展して、地球史規模の大進化まで話が広がる。第二版は2007年発行。 ★★★★ 専門書
A Field Guide to the Tiger Beetles of the United States and Canada David L. Pearson, C. Barry Knisley, Charles J. Kazilek 2006 Oxford University Press アメリカ合衆国とカナダに生息するハンミョウの図鑑。カラーの展足標本写真が24ページ。分布図あり、検索表あり。変異・行動・生態の情報まで記述されている。 ★★★ ガイド
生き物の飼育 - がくしゅう大図鑑 監修: 日高敏隆 2006 世界文化社 様々な生き物の飼育方法が広く浅く載っており、小学生のいる家庭には一冊あってもよさそう。本格的に飼育するときは、本書だけに頼らず、よく調べる必要があるだろう。 技術書
Rare Poultry Breeds David Scrivener 2006 The Crowood Press Ltd ニワトリの品種に関する起源と歴史、形質の解説。マニア向け。【書庫S】 ★★★★ 図鑑
生物から見た世界 ユクスキュル, クリサート / 翻訳: 日高敏隆, 羽田節子 2005 岩波書店 原著は1934年。環世界の提唱と解説。簡単に言うと、「生き物の種類ごとに、世界がどんなふうに見えているのか」を考える本。古典なので、ミスコンセプションを生じないよう注意しながら読みたい。 ★★★★ 古典
植物改良への挑戦 鵜飼保雄 2005 培風館 コメント追記予定。 ★★★★ 専門書
新訂 原色魚類大圖鑑 監修: 多紀保彦, 河野博, 坂本一男, 細谷和海 / 旧版監修: 阿部宗明 2005 北隆館 分厚いサカナ図鑑。精緻な水彩画で描かれ、種の特徴がわかりやすい。971pのフルカラー超大作。 図鑑
Lithops - Flowering Stones Desmond T. Cole, Naureen A. Cole 2005 Cactus and Co. Libri リトープス属の総説と、膨大な生態写真。写真はカラーであるが、私の収蔵品は全編にわたって彩度が小さい(これが仕様かどうかは不明)。 ★★★★ 専門書
虫こぶハンドブック 薄葉重 2004 文一総合出版 虫えいの教材としてはじめに入手するには、ほどよい価格・サイズ。山でクヌギエダイガフシを始めてみたとき、ホメオティックミュータントを発見したものと思い、糠喜びしたのを思い出す。それくらい、虫えいの形態は不思議なのだ。本書に紹介されている、ブナハアカゲタマフシを見てみたい。 図鑑
Field Guide to Grasshoppers, Katydids, and Crickets of the United States John L. Capinera, Ralph D. Scott, Thomas J. Walker 2004 Cornell University Press アメリカ合衆国に生息する直翅目(バッタ目)の図鑑。カラーの水彩画は48ページある。多くは側面図で、付属肢をだらんと下にのばしたポーズで描かれており、胸・腹の特徴が見やすい。種ごとに分布図があり、どの州に生息するのかひと目でわかる。類似種についてのコメントも付いている。必要に応じて、分類形質のスケッチが掲載されている。簡単な検索表あり。 ★★★ 図鑑
ガイド
Understanding Orchids William Cullina 2004 Houghton Mifflin Company ランの入門書としては充実の内容。わかりやすい写真付きで解説している。交配・実生育成方法の章もある。後半は代表的な属をとりあげ、特徴の紹介と栽培についてのコメントがある。花の写真をたくさん見たいだけなら他著にゆずる。 ★★ 技術書
カブトムシと進化論 河野和男 2004 新思索社 並行進化。コメント追記予定。 ★★★ 専門書
カラー版 日本鶏・外国鶏 監修: 全国日本鶏保存会 / 写真: 立松光好 2004 家の光協会 日本で成立したニワトリの品種を中心に解説する図鑑。あとがきによると、小山(1983)の後継本。写真はポーズや背景に気配りしてあるものが多く、品種の特徴がわかりやすくなった。デジカメとパソコンの普及で写真管理の環境も年々良くなっているので、さらなる改良を加えたニワトリ図鑑の登場を期待する。 図鑑
標本学 国立科学博物館 2003 東海大学出版会 博物館らしいテーマの書籍。標本学(2014 第二版)松浦啓一 が発売されている。コメント追記予定。 ★★ 技術書
The Complete Encyclopedia of Chickens 文章: Esther Verhoef, Aad Rijs / 写真: Esther Verhoef 2003 REBO Publishers 前半はニワトリに関する総説で、鶏の生活の一コマをきりとった動きのある写真が散見される。後半は品種の起源と歴史、形質の解説で、写真は小さいながらも豊富。10th edition (2008)はB5弱、厚さ約2.5cmで華奢に見えるが336pもあって、重さも約1kg。【書庫S】 ★★★ 図鑑
Genetics of the Fowl F. B. Hutt 2003 Norton Creek Press
(McGraw-Hill Book)
ニワトリの遺伝に関する総説。私は蹴爪が複数本生えている雄個体を見かけて以来、その形質がフェノコピーなのか固定しうるものなのか、もし後者ならこの形質を鑑賞対象とした育種ができないか、などと考えていた。あるとき本書のp95に double×double の次世代でdoubleの浸透度が50-80%程度であることが紹介されているのを発見し、遺伝する形質であろうことがわかった。こういったマニアックな知識欲には応えてくれそうな本。(1949) ★★★★★ 専門書
Guide to the Aloes of South Africa
second edition
Ben-Erik van Wyk, Gideon Smith 2003 Briza Publications Fiest editionは1990年。アロエ属の図鑑でありフィールドガイド。樹形から10種類のグループ分けをしており、絵合わせ同定しやすいように工夫してある。各種ごとに分布図と自生地での生態写真。種内変異が理解できるように、複数のカットを用意している箇所もある。生態写真は自生環境がよみとれる優れたカットが多い。長葉のマニアックな種まで掲載されている。 ★★ 図鑑
ガイド
熱帯植物 天国と地獄 清水秀男 2002 SCC 著者(清水)の経験に基づいて書かれた、熱帯植物に関する話題をオムニバス形式で紹介する本。植物を見に旅行へ行った気分になれる。読むうちに栽培のモチベーションも上がる? ★★★ 一般書
昆虫(小学館の図鑑NEO) - 2002 小学館 入門向けの昆虫図鑑。良心的な価格で、充実の内容。代表的な種にしぼってとりあげられており、昆虫採集の初心者が絵合わせで同定するのに最適。 図鑑
川原の石ころ図鑑 渡辺一夫 2002 ポプラ社 代表的な河川の河原に落ちている石の種類を、絵合わせで調べられるようにつくられている図鑑。同種の生物は定形だが、同種の石といっても不定形で、生物と無生物の分類は着眼点が根本的に異なるんだなあ...。子供の頃、いろいろな石を拾い蒐めて、仕切りのついた菓子の紙箱にならべて楽しんでいた。このとき石の名前を知っていたら、もっと発展的なことができただろうに。 図鑑
珍虫図譜 2001 西山保典 2001 木曜社 モザイクやフェノコピーの昆虫標本写真集。ショウジョウバエのカウントをしていると、こういう個体はときどき出現する。しかし、野外採集品となると、発見はかなりの幸運なのだろう。 写真集
The Cactus Family Edward F. Anderson 2001 Timber Press, Inc. サボテン科の総説及び図鑑。野外個体の生体写真を多数掲載。形質についてのテキスト情報が豊富。 ★★ 事典
自殺する種子 河野和男 2001 新思索社 コメント追記予定。 ★★★ 一般書
The Genus Lithops
生ける宝石リトープス
島田保彦 2001 同文書院 リトープス属の総説および図鑑。前半には野外個体の写真多数。後半の図鑑は綺麗に栽培された標本個体の写真を掲載しており、特徴がわかりやすく、種内変異をみわたせる。文章は簡潔でわかりやすい。ページレイアウトや統一感のある写真加工など、編集面でも大変優れている。 図鑑
生きている化石<トリオップス> カブトエビのすべて 秋田正人 2000 八坂書房 カブトエビ研究の歴史を追体験した気分になれる本。子供の頃、田んぼでホウネンエビを掬った記憶がよみがえった。 ★★★★★ 専門書
産地別 日本の化石800選 大八木和久 2000 築地書館 日本全国でどんな化石が出土するのか眺められる図鑑。採集地はある程度まで書いてある。 図鑑
Robinson's Genetics for Cat Breeders and Veterinarians (4th edition) Carolyn M. Vella, Lorraine M. Shelton, John J. McGonagle, Terry W. Stanglein 1999 Butterworth-Heinemann ネコの遺伝学に関する総説。初版は1971年、巻頭にRoy Robinsonの文献に基づいたとある。コメント追記予定。 ★★★★★ 専門書
ソロモンの指環 コンラート ローレンツ / 翻訳: 日高敏隆 1998 早川書房 原著は1949年。動物行動学の代表的な文献。読み物としては大変おもしろく、読者への影響力は大きそう。それだけに、教材とするときは古典ゆえのミスコンセプションに注意。書庫をあさったが、学部生当時に読んだ文庫が見つからない...出てきたら当時の書感を追記予定。 ★★★ 古典
Mesembs of the world Gideon F. Smith, Pascale Chesselet Ernst J. van Jaarsveld, Heidi Hartmann, Steven Hammer, Ben-Erik van Wyk, Priscilla Burgoyne, Cornelia Klal, Hubert Kurzweil 1998 Briza Publications メセン(Aizoaceae)の図鑑。生態写真が充実している。ふつう図鑑というと種を紹介するものだが、本書は属を紹介していく。分布が示されているのも勉強になる。 ★★ 図鑑
日本変形菌類図鑑
Myxomycetes of Japan
萩原博光, 山本幸憲, 伊沢正名 1995 平凡社 変形菌(真正粘菌)の図鑑。高校生の時、変形菌に熱中してよく読んだ。コメント追記予定。 ★★★★ 図鑑
Sonoran Desert Plants - an ecological atlas Raymond M. Turner, Janice E. Bowers, Tony L. Burgess 1995 The University of Arizona Press ソノラ砂漠における木本・サボテン・アガベの各種についてのくわしい解説。おそるべきは、各種の分布を標高データ付きで地図上にプロットしていることだ。モノクロ写真が少しだけ掲載されている。 ★★★★★ 専門書
The international Camellia Register
Volume one
Volume two
Thomas J. Savige ed. 1993 Fine Arts Press PTY. Limited ツバキの園芸品種の出典をリストアップしたもの。系統の研究をする際に役立ちそう。581/1500 ★★★★★ リスト
楽しい鉱物図鑑 堀秀道 1992 草思社 鉱物の特徴がわかりやすい写真を掲載し、ここに詳しい解説が付いている。被写体の標本ラベルも明記。中学生の時に本書と出会いたかった。続編に「楽しい鉱物図鑑2」がある。そのなかで著者(堀)がすすめているように、本書で予習してから博物館に行けば、かなり楽しめそう。 ★★ 図鑑
Ericas of South Africa Dolf Schumann, Gerhard Kirsten, E. G. H. Oliver 1992 Fernwood Press エリカ属の図鑑で、絵合わせ同定につかえるかもしれない。表紙にはmore than 450 speciesとある。一種につき、花の拡大写真と、株の全体像写真が掲載されている。後者は野外での生態写真、背景から生息環境の情報がもう少し読み取りやすいカットだとありがたいのだが。 ★★ 図鑑
ヴァヴィロフの資源植物探索紀行 N. I. ヴァヴィロフ / 翻訳: 菊池一徳, 木原記念横浜生命科学振興財団 1992 八坂書房 コメント追記予定。 - 一般書
種の起原(上)
種の起原(下)
(岩波文庫)
ダーウィン / 翻訳: 八杉龍一) 1990 岩波書店 原著は1859年。あとがきによれば、原著初版を基底とし原著第二版も参照しつつ翻訳。本文は600ページほどしかないが、読解におそろしく時間がかかる。私が学部生のときに、ひと夏かかって読んだ思い出がある。一回読んだだけではよくわからず、鉛筆で書き込みながら二周目をしたころに雰囲気がわかってきた。当時、種の起原の邦訳はいくつかあったが、一番読みやすそうな訳文で、かつ書店での入手が容易だったのが岩波文庫版であった。 ★★★★★ 古典
Spring and Winter Flowering Bulbs of the Cape Text and Watercolours: Barbara Jeppe 1989 Oxford University Press, Cape Town ケープの球根花卉に関する図鑑。いろんな種を広く浅く紹介。日本でも球根植物の写真図鑑があれこれ出版されているので、2015年現在の日本人が見ると既視感が大きいかも。よって、水彩画を見るためでなければ、無理に入手しなくても別の図鑑で代用できるだろう。日本でロンギペスとして流通したものは、本書でMassonia pustulataと紹介されているものに酷似。C-ed. 25/100 図鑑
Bulbous Plants of Southern Africa Niel Du Plessis, Graham Duncan / Watercolours: Elise Bodley 1989 Tafelberg Publishers 南アフリカの球根花卉に関する総説と図鑑。美しい水彩画。科までの検索表あり。C-ed. 98/100 図鑑
コンパクト版6
原色きのこ図鑑
監修: 印東弘玄, 成田傅蔵 1986 北隆館 持ち歩けるキノコ図鑑。種の特徴がわかりやすい精緻な水彩画で、幼菌や断面図まで掲載されている。 図鑑
Flowers of Southern Africa Auriol Batten 1986 Frandsen Publishers 南アフリカの花卉をとりあげた植物画集。精緻なカラーの水彩画で、背景にはモノクロで自生環境の遠景を描きこむという芸術的な仕様。349/4000 図鑑
The Moraeas of Southern Africa Text: Peter Goldblatt / Watercolours: Fay Anderson 1986 National Botanical Institute Annals of Kirstenbosch Botanic Gardens vol.14. アヤメ科(Iridaceae)のMoraea属に関する総説。美しい水彩画もさることながら、検索表や分布図といった本属研究に欠かせない情報が満載。 図鑑
専門書
原色日本鶏(付外国鶏) 小山七郎 1983 家の光協会 日本で成立したニワトリの品種を中心に解説する図鑑。個々の写真に撮影年月日は付いていないが、昭和後期の個体をカラーで見られる文献。 図鑑
栽培植物発祥地の研究 N. I. ヴァヴィロフ / 翻訳: 中村英司 1980 八坂書房 コメント追記予定。 - 専門書
現代椿集2 日本ツバキ協会編 / 写真: 冨成忠夫 1978 講談社 現代椿集1の欄を参照。交配および細胞遺伝学の情報あり。 ★★★★ 図鑑
現代椿集1 日本ツバキ協会編 / 写真: 冨成忠夫 1972 講談社 ツバキのすぐれた総説で、歴史のみならず生物学的解説もおもしろい。園芸品種の紹介に大部分が割かれており、写真のカットは標本的にすぐれる。恐るべきは品種の解説文で、形質の特徴は同定を意識して書かれたと思われ、事細かい。栽培上の性質にまで言及している。 ★★★★ 図鑑
原色おもと図鑑 日本おもと協会編 / 奥谷守松, 榊原忠蔵著 1961 誠文堂新光社 オモトの総説。園芸書の類ではあるが、生物学的視点から書かれている章もあり、読みごたえがある。遺伝についての言及がある。万年青の遺伝について、当時の知識からほとんど進展のない現状はさみしい。しかし、開花まで5-7年ほどを要する本種に、アサガオほどのクオリティを求めるのが無理な話か。 ★★★★ 専門書
アサガオ - 作り方と咲かせ方 中村長次郎 1961 誠文堂新光社 アサガオの総説。園芸書の類ではあるが、生物学的視点から書かれている章もあり、遺伝と育種にくわしい。交配後隔離・細胞遺伝学・キメラ模様などマニアックな話題あり。巻末に今井喜孝博士の遺稿として「大輪朝顔の起原(1947)」が掲載されており、著者(中村)による追加のディスカッションがある。 ★★★★ 古典
豪華版 シャボテン 龍膽寺雄(龍胆寺雄) 1960 誠文堂新光社 サボテン科を主体とした多肉植物の栽培書。当該園芸分野に対する、著者(龍膽寺)の哲学がもりこまれている。本文献に関する詳しい考察は、また別の機会に語らねばなるまい。 ★★★★ 技術書
Lithops - Plantae succulente, rarissimae, in terra obsuratae, e familia Aizoaceae, ex Africa australi G. C. Nel 1946 Hortors Limited リトープス属の総説と、各種の解説。モノクロ写真とカラーの水彩画が掲載されている。 ★★★ 古典